オーストラリアハイギョはオーストラリアの限られた水系でのみ見られる魚で、ワシントン条約で野生個体の商取引が規制されています。
オーストラリアで養殖された個体が観賞魚として流通することがありますが、非常に高価です。
目次
オーストラリアハイギョについて!
オーストラリアハイギョは体長1.5mにも成長するケラトドゥス目ケラトドゥス科ネオケラトドゥス属の魚です。
オーストラリアハイギョは明るい茶褐色の体色で鱗は大きく、大きく発達した腹鰭と尻鰭を持ちます。
アフリカに生息するハイギョは肺が2室に分かれていますが、オーストラリアハイギョは部分的にしか2室に分かれていません。
横から見ると腹鰭と尻鰭で脚のようになっており、魚類が両性類に進化する過程の種類と言われています。
食性は肉食で魚類や両生類、甲殻類等を捕食します。
和名 | オーストラリアハイギョ |
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学名 | Neoceratodus forsteri |
英名 | Australian lungfish |
目 | ケラトドゥス目(Ceratodontiformes) |
科 | ケラトドゥス科(Ceratodontidae) |
属 | ネオケラトドゥス属(Neoceratodus) |
分布 |
クイーンズランド州南東部(オーストラリア) |
生息環境 | 河川 |
オーストラリアハイギョはオーストラリアのクイーンズランド州のメアリー川・バーネット川流域にのみ生息していましたが、現在では種保存のため他の河川にも移植を行い成功した河川もあります。
ハイギョは漢字では「肺魚」と書くように、一定時間ごとに水面に上がって顔を出して空気中から呼吸する必要があります。
本種は現生するハイギョの中でも空気呼吸に対する依存が少なく多くを鰓呼吸に頼っています。(ハイギョの中でも原始的な特徴を持つ種類とされています。)
アフリカのハイギョとは異なり完全に乾燥した状態下では生存することができません。
本種の野生個体はワシントン条約により商取引が規制されていますが、養殖した個体が観賞魚として流通することがあります。
値段は非常に高価で、数十万円で取引されているようです。(商取引が規制されていないハイギョの仲間である、アフリカハイギョ、ミナミアメリカハイギョは数千円で流通することがあります。)
オーストラリアハイギョを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2020年10月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
オーストラリアハイギョを展示しているJAZA加入の施設は9ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
オーストラリアハイギョと名古屋港水族館
名古屋港水族館ではオーストラリアの水辺エリアにてオーストラリアハイギョを展示しています。
このエリアでは名前の通り、オーストラリアで見られる淡水魚を展示しており、オーストラリアハイギョの他にスッポンモドキ、チリメンナガクビガメ、ノーザンバラムンディ、テッポウウオなど変わった生き物も展示されています。
展示されている水槽はやや暗いため観察しずらいですが展示個体数は多いです。
オーストラリアハイギョと鳥羽水族館
鳥羽水族館では古代の海エリアにてオーストラリアハイギョを展示しています。
オーストラリアハイギョが展示されているエリアではチョウザメの仲間や、サメの仲間、オウムガイなど古代から姿を変えていない生き物が展示されています。
オーストラリアハイギョを展示している水槽は明るく観察しやすく、オーストラリアハイギョの他にレインボーフィッシュの仲間が複数展示されています。
オーストラリアハイギョを展示している施設の一覧
オーストラリアハイギョを展示しているJAZA加入の施設は9ヵ所です。
福島海洋科学館 | 上野動物園 | 茶臼山動物園 |
富士水族館 | 名古屋港水族館 | 鳥羽水族館 |
志摩マリンランド | 伊勢シーパラダイス | 須磨水族園 |
オーストラリアハイギョは水族館の他に茶臼山動物園と上野動物園という水族館以外でも展示されています。
本種とプロトプテルス・アネクテンスがハイギョの仲間の中で最も多くの施設で展示されています。(アフリカハイギョの仲間はまとめてアフリカハイギョとされている場合もあります。)
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。