カンボジアモエギハコガメはカンボジア周辺に生息するハコガメの仲間で、ハコガメの中でも甲羅が高いのが特徴です。
ペット目的の乱獲や生息環境の開発などにより生息数が減少しており、IUCNのレッドリストでは絶滅危惧IA類に記載されています。
ハコガメ属がワシントン条約付属書Ⅱに掲載される前は野生個体が輸入されていましたが、飼育が難しい種類とされています。
カンボジアモエギハコガメについて!
カンボジアモエギハコガメは甲羅長20cm近くまで成長するカメ目イシガメ科ハコガメ属のカメです。
カンボジアモエギハコガメの甲羅は黄褐色をしており、高さがあります。(ハコガメ属の中で最も甲羅が高い種類だとも言われてます。)
甲羅の外側が褐色になる個体もおり、腹側は淡黄色をしています。
食性は雑食で昆虫や果実などを捕食しています。
和名 | カンボジアモエギハコガメ |
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学名 | Cuora galbinifrons picturata |
英名 | Indochinese box turtle |
目 | カメ目(Testudines) |
科 | イシガメ科(Geoemydidae) |
属 | ハコガメ属(Cuora) |
分布 | カンボジア、ベトナム南部 |
生息環境 | 山地、丘陵 |
カンボジアモエギハコガメはカンボジア東部とベトナム南部に分布しています。
他に2亜種(ベトナムモエギハコガメ、ラオスモエギハコガメ)が確認されおり、中国~ベトナム・カンボジア・ラオスに分布しています。
3亜種の中で最も甲羅が高い種類で、頭部の背面側に暗色の虫食い状の模様があります。(亜種間で他にも小さな差異があります。)
山地や丘陵などのやや高地の森林や藪に生息しています。
中国では食用・薬品の原料として利用されており、他の地域でも生息環境の開発やペット用の乱獲により生息数が激減しています。
IUCNのレッドリストでは絶滅危惧IA類に指定されています。
日本でもペットとして飼育される事がありますが、ハコガメ属がワイントン条約付属書Ⅱに記載された2000年以降は流通量が少ないです。
神経質な性格をしている種類で、輸入される個体の状態が悪い事もあり非常に飼育難易度が高い種類だとされています。
日本国内では2004年に札幌円山動物園で初めて飼育下での繁殖に成功しました。(2020年時点でも飼育されています。)
カンボジアモエギハコガメを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年3月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
カンボジアモエギハコガメを展示しているJAZA加入の施設は札幌円山動物園のみとなっています。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
カンボジアモエギハコガメと札幌円山動物園
札幌円山動物園では爬虫類・両生類館にてカンボジアモエギハコガメを展示しています。
札幌動物園は2004年に国内で初めてカンボジアモエギハコガメの飼育下繁殖に成功した場所で、2020年現在でもカンボジアモエギハコガメを飼育しています。
円山動物園の爬虫類・両生類館は珍しい種類も多く展示しており、展示種類も多い充実した展示を行っています。
本種を含め、ここでしか展示されていない種類も多く見ることができます。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。