ホンソメワケベラと言えば、魚に詳しくない方にも知名度の高い魚で多くの水族館で展示されています。(私が小学生の頃は教科書にも載っていました。)
ホンソメワケベラは「ホソソメワケベラ」という名前になるはずでしたが、「ン」と「ソ」の読み違いによりホンソメワケベラになったというエピソードがあります。
目次
ホンソメワケベラについて!
ホンソメワケベラは12cm程度にまで成長するスズキ目ベラ科ソメワケベラ属の魚です。
ホンソメワケベラは目の付近から尾鰭まで黒色の縦帯が入っており、尾鰭近くになるほど帯が太くなります。
体色は前半が白色で後半が青色になっており、英名では「Bluestreak cleaner wrasse」と呼ばれています。
ニセクロスジギンポというホンソメワケベラに擬態したギンポの仲間もおり、この魚はホンソメワケベラに擬態することで外敵から身を守りつつ他の魚に近づいて皮膚や歯茎を噛み千切ってしまうようです。(葛西臨海水族園では他の魚と一緒に展示されていたため実は身を守っているだけかもしれません。)
ホンソメワケベラの幼魚は成魚と見た目が違っており、黒色の体色に白色の縦帯が1本入っています。
和名 | ホンソメワケベラ |
---|---|
学名 | Labroides dimidiatus |
英名 | Bluestreak cleaner wrasse |
目 | スズキ目(Perciformes) |
科 | ベラ科(Labridae) |
属 | ソメワケベラ属(Labroides) |
分布 |
インド洋~太平洋 |
生息環境 | 岩礁、サンゴ礁 |
ホンソメワケベラはインド洋~太平洋に生息しており、国内では千葉県以南の岩礁地帯で見ることができます。
ホンソメワケベラは他の魚についた寄生虫や食べ残しを食べるため、他の魚から捕食されることがありません。
ホンソメワケベラに掃除してもらう魚は動きを止めてホンソメワケベラが掃除しやすいようにしています。
クリーニングの対象としてはハタ類などの大型魚からチョウチョウウオやスズメダイなどの小型魚まで様々な魚を掃除します。
ホンソメワケベラは食用としては利用されませんが、観賞魚として一般的に流通しています。
他の魚のクリーニング役として飼育されることがありますが、活発に泳ぎ回る魚なので大きな水槽で飼育した方が良いようです。
他の魚をクリーニングすることで餌を食べていますが、それだけでは足りないことが多いので人工飼料等を与えると良いです。
ホンソメワケベラを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年8月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ホンソメワケベラを展示しているJAZA加入の施設は39ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ホンソメワケベラと葛西臨海水族園
葛西臨海水族園では様々な水槽でホンソメワケベラを展示しています。
葛西臨海水族園では多くの水槽でホンソメワケベラを展示しているため、クリーニングを行う姿を見ることができるチャンスが多いです。
上の写真はサザナミハギが口を開けてホンソメワケベラに見てもらっている所です。
ホンソメワケベラが他の魚を追いかける姿をしばらく見ているとクリーニングする姿を見ることができるかもしれません。
葛西臨海水族園では世界の海エリアにて同じソメワケベラ属のハワイアンクリーナーラスという種類を展示しています。
ホンソメワケベラよりも非常に綺麗なので、訪れた際には是非観察してみてください。
ホンソメワケベラと すみだ水族館
すみだ水族館ではサンゴ礁水槽にてホンソメワケベラを展示しています。
上の写真はオジサンに近づいてクリーニングを行おうとするホンソメワケベラです。
すみだ水族館のサンゴ礁水槽では水槽内に展示されている魚の数が少ないため、クリーニングしているのを見るのは難しいかもしれません。
ホンソメワケベラを展示している水族館の一覧
ホンソメワケベラを展示しているJAZA加入の施設は39ヵ所です。
小樽水族館 | サンピアザ水族館 | 登別ニクス |
福島海洋科学館 | なかがわ水遊園 | 鴨川シーワールド |
サンシャイン水族館 | 葛西臨海水族園 | しながわ水族館 |
アクアパーク品川 | すみだ水族館 | 八景島シーパラダイス |
新潟市水族館 | 上越水族博物館 | 寺泊水族博物館 |
三津シーパラダイス | 東海大海洋博物館 | のとじま水族館 |
碧南水族館 | 名古屋港水族館 | 宮津水族館 |
京都水族館 | 鳥羽水族館 | 志摩マリンランド |
串本海中公園 | 大阪海遊館 | NIFREL |
須磨水族園 | 城崎マリンワールド | しまね海洋館 |
玉野海洋博物館 | 桂浜水族館 | 足摺海洋館 |
宮島水族館 | 海の中道水族館 | ペンギン水族館 |
大分マリーンパレス | かごしま水族館 | 美ら海水族館 |
ホンソメワケベラはほとんどの水族館で展示されている魚で、他の魚のクリーニング役として多くの水槽で展示されています。
クリーニングを行うために他の魚を追いかける姿を見ることができると、そのまま見守っていると掃除する姿も観察することができるかもしれません。(嫌がられて逃げられる事も多いですが)
ソメワケベラ属は5種類が確認されているうち、国内の水族館で展示されているのは3種類となっています。
ホンソメワケベラ以外の2種はソメワケベラ(かごしま水族館)、ハワイアンクリーナーラス(葛西臨海水族園)とそれぞれ1施設でのみ展示されています。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。