ネンブツダイはマウスブリーダーと呼ばれている口の中で孵化するまで卵を守る魚として知られています。
その口の中で卵を守る姿が念仏を唱えているかのように見えたためネンブツダイという名前が付けられたようです。(テンジクダイの仲間はマウスブリーダーが多いです)
目次
ネンブツダイについて!
ネンブツダイは体長12cm程度まで成長するテンジクダイ科テンジクダイ属の魚です。
ネンブツダイは赤みがかった肌色の体色をしており、尾柄部に黒色の斑点、頭部と背側に1本づつ黒色のラインがあります。
1本は目を通っており、背側にあるラインよりも短く太いです。
また、上の写真の個体のように第一背鰭の先端は黒色になります。
上の写真はクロホシイシモチです。
同じテンジクダイ科のクロホシイシモチに似ていますが、クロホシイシモチには目の上方を通る黒色の線がないため見分けることができます。
口の中で卵を孵化させる生態のため、口の稼働域は広く、大きな口が開くようになっています。
その大きな口を使って、プランクトンや子魚、甲殻類などを貪欲に捕食します。
和名 | ネンブツダイ |
---|---|
学名 | Apogon semilineatus |
英名 | Half-lined cardinal |
目 | スズキ目(Perciformes) |
科 | ネンブツダイ科(Apogonidae) |
属 | ネンブツダイ属(Apogon) |
分布 |
太平洋北西部 |
生息環境 | 岩礁・内湾 |
ネンブツダイは日本や朝鮮半島西岸などの太平洋北西部に生息しており、国内では青森以南の太平洋側、山形以南の日本海側などで見られます。
沿岸部の漁港や岩場などに群れを作って生活しており、夏場の繁殖期にはペアで行動します。
メスが産卵後、オスが口の中で卵を守り1週間くらいで孵化します。
漁港などにも多く生活しているため、釣り人に釣りあげられる事が多いですが食用として利用されることは少なく、私の地域でも多くの人はリリースしていました。
ネンブツダイを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ネンブツダイを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ネンブツダイと東海大海洋博物館
東海大海洋博物館では駿河湾の生きものエリアにてネンブツダイを展示しています。
東海大海洋博物館での展示個体数は多くありませんが、ペアで行動している姿も見ることができました。
この水槽ではネンブツダイの他にヒメジ、タマガシラ、ヒイラギを展示しています。
東海大海洋博物館ではペンギンやアザラシなどは展示されていませんが、他の施設ではほとんど見られないような魚も多く展示されているため、魚が好きな方にはオススメの水族館です。
ネンブツダイと名古屋港水族館
名古屋港水族館では日本の海エリアにてネンブツダイを展示しています。
名古屋港水族館では岩と海藻でレイアウトされた水槽でネンブツダイを展示しており、上の写真のようにやや暗いです。
この水槽ではネンブツダイの他にクロホシイシモチが展示されています。
ネンブツダイと志摩マリンランド
志摩マリンランドではサンゴ礁の魚エリアにてネンブツダイを展示しています。
志摩マリンランドでは上のように数種類の小型の魚が群れを作っている水槽でネンブツダイが展示されており、水槽も明るいので非常に観察しやすいです。
この水槽ではネンブツダイの他にニシキハゼ、オキゴンベ、クロイシモチ、トラギス、ミナミハタンポ、キンメモドキ、クロホシイシモチなどが展示されています。
姿の似ているクロホシイシモチも一緒に展示されているので、比較してみてください!
ネンブツダイを展示している施設の一覧
ネンブツダイを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です
登別ニクス | 鴨川シーワールド | サンシャイン水族館 |
しながわ水族館 | 八景島シーパラダイス | 新潟市水族館 |
三津シーパラダイス | 下田海中水族館 | 東海大海洋博物館 |
越前松島水族館 | 碧南水族館 | 名古屋港水族館 |
京都水族館 | 鳥羽水族館 | 志摩マリンランド |
串本海中公園 | しまね海洋館 | 海の中道水族館 |
ペンギン水族館 | 大分マリーンパレス |
JAZAで展示されている種類が多いネンブツダイ属の中でも展示施設が多い種類です。
姿の似ている種類も多いので、比較してみてください。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。