デンキウナギは電気を発する魚類の中でも強力な電気を発することができる魚です。
電気を発する魚として良く知られて種類です。(デンキナマズやシビレエイなども自衛のために電気を発します)
デンキウナギについて!
デンキウナギは最大で2.5mまで成長するデンキウナギ目グムノートゥス科デンキウナギ属に属する魚です。(デンキナマズ属は本種のみで構成されています。)
デンキウナギ目は約200種が確認されていますが、本種がデンキウナギ目最大種となっています。
デンキウナギは黒色の太いウナギのような見た目をしていますが、灰褐色の斑点が点在しており、尻鰭が発達しています。
下顎~腹側がオレンジ色になり、目は小さく退化しています。
尻鰭を波打たせてゆったりと泳ぎ、前進だけではなく後進することも可能なようです。
上の画像のように目は小さく退化しています。
目は退化していますが、自らが発する微弱な電気がソナーの役割を果たしており周りの障害物や餌を見つけることができます。
ハイギョなどと同じように水面から空気中の酸素を取り入れる空気呼吸ができる魚で、定期的に水面から呼吸を行わないと窒息死してしまいます。
不便なように思えますが、これは乾季があり温度が高い(温度が上がると水中の酸素量が減るため)環境に対応し水中の酸素濃度が少なくなっても生き残るために進化したと考えられています。
和名 | デンキウナギ |
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学名 | Electrophorus electricus |
英名 | Electric eel |
目 | デンキウナギ目(Gymnotiformes) |
科 | デンキウナギ科(Electrophoridae) |
属 | デンキウナギ属(Electrophorus) |
分布 |
アマゾン川、オリノコ川 |
生息環境 |
デンキナウナギはアマゾン川、オリノコ川水系に生息しており、池や流れの緩やかな場所を好みます。
夜行性で昼間は底部にいることが多いです。
食性は肉食で小型の魚類や小型の哺乳類を捕食しています。
デンキウナギの発電方法は「発電板」という細胞から発電しており、1つ1つの発電板は0.15V程度しか発電できませんが、これが体中に数千個あるため最大で800V近くまで発電することができるようです。
デンキウナギの強力な放電は一瞬だけ行われ、持続させることはできないようです。
そのため、デンキウナギを刺激して電気を発生させた後に捕まえる漁法があるようです。
デンキウナギの電気は捕食と自衛に使われており、電気を発した状態で餌に体当たりして感電させたり、捕食者に襲われた際に放電して利用しています。
デンキウナギは英名で「Electric eel 」でそのままの名前になっています。
デンキウナギを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
デンキウナギを展示しているJAZA加入の施設は11ヵ所となっています。
サンピアザ水族館 | 千歳水族館 | 男鹿水族館 |
しながわ水族館 | 寺泊水族博物館 | アクア・トトぎふ |
鳥羽水族館 | 須磨水族園 | おさかな館 |
大分マリーンパレス | かごしま水族館 |
多くの水族館でデンキウナギが発する電圧を測定する電圧計が設置されています。
デンキウナギと しながわ水族館
しながわ水族館では珍しい魚たちエリアにてデンキウナギを展示しています。
しながわ水族館では上記のようにデンキウナギが発する電圧を計測する電圧計が設置されています。
デンキウナギは微弱な電気を発生させて周りの状況を把握しているので、常に電圧計が反応しているのが見れます。
デンキウナギ同士がぶつかったりと刺激があると電圧が上がる事があります。
デンキウナギは多くの場合、上の画像のように地面付近にいますが、定期的に水面に上昇して呼吸を行うので時間に余裕がある方は上昇していくまで見てみるのも面白いかもしれません。
しながわ水族館では同じく電気を発する魚、デンキナマズも展示されているので是非一緒に観察してみてください。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。