ダウリアチョウザメは尖った吻を持つチョウザメの仲間で、以前は北海道のいくつかの河川にも遡上していました。
北海道や東北で混獲される事があります。
目次
ダウリアチョウザメについて!
ダウリアチョウザメは体長5m以上に成長するチョウザメ目チョウザメ科ダウリアチョウザメ属の魚です。
ダウリアチョウザメは他の吻が尖っており、口が大きく側面にまで開いている事が特徴です。
食欲旺盛で底部にいる獲物を効率的に捕食できるように口が大きいのかもしれません。
背側に10~16個、側面に32~46個の硬鱗があります。
上の写真のように口が大きく範囲が広く、鰓膜が結合しており峡部から遊離しており、ヒゲが扁平なことなどで他のチョウザメ科と見分けることができます。
食性は肉食でサケ類、コイなどの魚類を捕食しています。
和名 | ダウリアチョウザメ |
---|---|
学名 | Huso dauricus |
英名 | river beluga |
目 | チョウザメ目(Acipenseriformes) |
科 | チョウザメ科(Acipenseridae) |
属 | ダウリアチョウザメ属(Huso) |
分布 | アムール川、ベルーガ川 |
生息環境 | 河川、海 |
ダウリアチョウザメはアムール川流域、オホーツク海などに生息しています。
多くの時間を河川で過ごしますが、海にいる事もあります。
1930年半ばまでは北海道の石狩川、釧路川、十勝川などで見られましたが、河川の汚染が原因なのか遡上する個体が激減し、1960年代にはほとんど遡上しなくなり、今では見ることができません。(北海道ではダウリアチョウザメの他にミカドチョウザメが生息していました。)
現在ではロシアで繁殖したと思われる個体が稀に漁獲される事がある程度で、石狩川では1960年後半から現在にかけて4件の記録があります。(北海道全体で年に数匹が混獲されています。)
肉は燻製等で、卵はキャビアとして利用されています。
他のチョウザメと同じく性的に成熟するのに時間がかかるため、乱獲に弱い事もあり生息数は激減しています。(チョウザメ目27種のうち、23種がIUCNの絶滅危惧種に指定されています。)
ダウリアチョウザメを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年3月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ダウリアチョウザメを展示しているJAZA加入の施設は2ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ダウリアチョウザメと小樽水族館
小樽水族館では本館内でダウリアチョウザメを展示しています。
小樽水族館では上のように幅広い水槽でダウリアチョウザメを展示しており、特にシロチョウザメとダウリアチョウザメは大型の個体は展示しています。
この水槽ではダウリアチョウザメの他にシベリアチョウザメ、シロチョウザメ、ベステルが展示されています。
チョウザメを展示している水族館の多い北海道の施設の中でも展示種類が多く、距離感も近いのでオススメの水槽です。
ダウリアチョウザメと市立室蘭水族館
市立室蘭水族館では本館にてダウリアチョウザメを展示しています。
市立室蘭水族館ではシンプルな水槽でダウリアチョウザメを展示しており、展示されている個体は登別沖の定置網で捕獲されたものです。
水槽があまり大きくないためか底部でじっとしていました。
ダウリアチョウザメと登別マリンパーク
登別ニクスではトンネル水槽内にてダウリアチョウザメを展示しています。
登別ニクスには暖流・寒流の2つのトンネル水槽があり、ダウリアチョウザメは寒流水槽でダウリアチョウザメを展示しています。
暖流水槽はやや暗い程度ですが、寒流水槽はかなり暗く展示生物を観察するのには向いていません。
この水槽ではダウリアチョウザメの他にクロソイ、アイナメ、エゾメバル、ヨコスカジカ、マツカワ、アブラツノザメ、アブラボウズ、ホッケなどが展示されています。
ダウリアチョウザメを展示している施設の一覧
ダウリアチョウザメを展示しているJAZA加入の施設は2ヵ所です。
小樽水族館 | 登別ニクス |
ダウリアチョウザメは北海道や東北の沿岸部で混獲される事があり、混獲された個体が展示される事があるようです。
JAZA加入の施設ではありませんが、市立室蘭水族館でも展示されていました。(2020年9月時点)
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。