ニセカンランハギは沖縄ではトカジャーと呼ばれるニザダイの仲間で、派手な見た目をしていることから観賞魚・水族館で展示される事もあります。
沖縄では食用としても一般的な魚で方言名でトカジャーと呼ばれ、伝統料理のマース煮や刺身などで食べられています。
ニセカンランハギについて!
ニセカンランハギは40cm近くまで成長するスズキ目ニザダイ科クロハギ属の魚です。
ニセカンランハギは褐色の体色に、黄色〜茶褐色の背鰭、尾柄部の棘は白色、尾鰭は青っぽくなります。
クロハギに似ていますが、尾柄部の棘が白色である点、尾鰭に小さな暗色の反転があることで見分けることができます。
ニセカンランハギというカンランハギの偽物のような名前を付けられていることから分かる通り、カンランハギとも似ていますがカンランハギは尾鰭に斑点がないので見分けることができます。
食性は雑食で岩に付着した藻類や甲殻類等を捕食します。
和名 | ニセカンランハギ |
---|---|
学名 | Acanthurus dussumieri |
英名 | Pencil surgeonfish |
目 | スズキ目(Perciformes) |
科 | ニザダイ科(Acanthuridae) |
属 | クロハギ属(Acanthurus) |
分布 |
インド洋~西部太平洋 |
生息環境 |
岩礁、サンゴ礁 |
ニセカンランハギはインド洋〜西部太平洋に生息しており、国内では茨城県以南の太平洋側、琉球列島などで見られます。
群れを作って泳ぐことが多く、浅い水深で多いですが100mを超える水深で見つかったこともあります。
ニセカンランハギは食用として流通する他に観賞魚として流通することがありますが、大きく成長するため飼育には大型の設備が必要です。
沖縄ではマース煮や刺身などでの調理法で食されます。
ニセカンランハギを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年8月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ニセカンランハギを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ニセカンランハギと葛西臨海水族園
葛西臨海水族園では世界の海エリアの東シナ海水槽にニセカンランハギを展示しています。
葛西臨海水族園の東シナ海水槽は巨大なタマカイやドクウツボが展示されている水槽で、順路の最初の方に設置されていることもあり館内でも最も混雑する水槽の一つです。
この水槽ではニセカンランハギ以外にもテングハギ、オニテングハギ、テングハギモドキなどニザダイ科の仲間を多く展示しています。
私が見ている時はニセカンランハギは水槽内を活発に泳ぐことは少なく、水槽右側の岩場の周りをぐるぐる回っていました。
ニセカンランハギを展示している水族館の一覧
ニセカンランハギを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です。
登別ニクス | 鴨川シーワールド | 葛西臨海水族園 |
しながわ水族館 | 新潟市水族館 | 東海大海洋博物館 |
越前松島水族館 | 南知多ビーチランド | 碧南水族館 |
名古屋港水族館 | 鳥羽水族館 | 串本海中公園 |
大阪海遊館 | 須磨水族園 | 城崎マリンワールド |
玉野海洋博物館 | 桂浜水族館 | 大分マリーンパレス |
かごしま水族館 | 美ら海水族館 |
北海道〜九州まで展示している施設があるので、全国的に見ることができます。
大きな水槽で展示しても目立つ魚のため大型の水槽で展示されていることも多いです。
クロハギ属の魚では人気の高いナンヨウハギが最も多くの施設で展示されていますが、ニセカンランハギはクロハギ属の中で2番目に多くの施設で展示されています。
名前の似ているカンランハギはJAZA加入の施設のうち3ヵ所(八景島シーパラダイス、名古屋港水族館、宮島水族館)で展示されています。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。