ケープペンギンはペンギンの仲間の中では唯一アフリカに生息している種類で、「アフリカペンギン」と呼ばれることもあります。
日本の気候でも多くの地域で1年中野外飼育できることもあり、動物園や水族館で飼育されています。(ペンギン目の中でも2番目に展示施設が多い種類です。)
目次
ケープペンギンについて!
ケープペンギンは体長70cm程度にまで成長するペンギン目ペンギン科ケープペンギン属のペンギンで、ペンギンの仲間の中では中型の種類です。
ケープペンギンは他のケープペンギン属と同じような見た目をしていますが、胸部の黒色の線が1本で、頭部の白色の範囲が広い事で他の種類と見分けることができます。
個体によっては腹部に黒色の斑点がまばらになります。
飛ぶことはできませんが、腕のような翼を持っており水中を飛ぶように泳ぐことができます。
上の写真はケープペンギンの若鳥で、胸部の黒色の模様や頭部に白色の模様が無い事で成鳥と見分けることができます。(実物を見ると羽の色などの雰囲気も違うのですぐに見つけられます。)
ケープペンギン属の種類は若鳥を見る機会が多い種類で、ケープペンギンを飼育している施設を訪れると高い確率で若鳥を見る事ができます。
食性は肉食で小型魚類や軟体動物を捕食しています。
和名 | ケープペンギン |
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学名 | Spheniscus demersus |
英名 | African penguin |
目 | ペンギン目(Sphenisciformes) |
科 | ペンギン科(Spheniscidae) |
属 | ケープペンギン属(Spheniscus) |
分布 |
南アフリカ沿岸 |
生息環境 |
ケープペンギンはナミビア南部~南アフリカの沿岸部に生息しています。
寒流のベンゲラ海流の影響を受ける地域を繁殖地としており、トンネルを掘ったり、地表面に巣を作ります。
ケープペンギンは繁殖期が長い種類で、一般的にはナミビアが11~12月、南アフリカでは3~5月がピークです。
1度に2個の卵を産卵し、孵化した雛は2~4ヵ月で巣立ち、若鳥はほとんどを海洋で過ごします。
海洋汚染や繁殖地の開発、外来種などの影響により生息数は激減しており、IUCNのレッドリストでは絶滅危惧IB類に指定されています。
ケープペンギンを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ケープペンギンを展示しているJAZA加入の施設は24ヵ所となっています。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ケープペンギンと登別マリンパークニクス
登別マリンパークニクスではペンギン館にてケープペンギンを展示しています。
ケープペンギンは寒さに弱いため、寒い季節になると部屋の中で展示されるようになります。(逆に夏場はジェンツーペンギンが部屋で展示されています。)
登別マリンパークニクスの名物であるペンギンパレードでは、ペンギンが目の前を歩く姿を見ることができます。
寒い季節になるとケープペンギンはパレードに参加せず、その代わりに夏場は参加できないジェンツーペンギンが参加するようになります。
登別マリンパークニクスではオウサマペンギン、キタジェンツーペンギン、ケープペンギンの3種類のペンギンを展示しています。
ケープペンギンとサンピアザ水族館
サンピアザ水族館では2Fのエリアでケープペンギンを展示しています。
サンピアザ水族館ではガラスケース内でケープペンギンを10羽程度を展示しています。
サンピアザ水族館は都心部にある、規模の小さな水族館ですが、海水魚・淡水魚、ペンギン、アザラシなど一通りの生き物がコンパクトに展示されている施設となっています。
ケープペンギンとサンシャイン水族館
サンシャイン水族館では野外エリアの天空のペンギンエリアにてケープペンギンを展示しています。
サンシャイン水族館では上のように、頭上をケープペンギンを泳ぐような展示方法で展示されています。
サンシャイン水族館内でも人気のスポットで、非常に混雑しやすい場所となっています。
野外エリアで他のイベントが行われている時間帯に行くと割と空いているのでオススメです。
ケープペンギンと上野動物園
上野動物園では西園にてケープペンギンを展示しています。
上野動物園では西園の鳥籠状の金網で囲まれたケージの中でケープペンギンを展示しています。
近くではハシビロコウやフラミンゴが展示されており、ユニークな生態や見た目をしたアフリカ産の鳥類が展示されています。
ケープペンギンと伊勢シーパラダイス
伊勢シーパラダイスではペンギンの森エリアにてケープペンギンを展示しています。
伊勢シーパラダイスのペンギンの森ではケープペンギンとフンボルトペンギンが展示されています。
左側の写真がペンギンの森の入り口で、入り口から左側がケープペンギン、右側はフンボルトペンギンが展示されています。
ペンギンを展示している環境としては珍しく、地面が土になっているため、タイミングが良いと土を掘って卵を温める姿を見れることもあるようです。
ケープペンギンと志摩マリンランド
志摩マリンランドではペンギンエリアにてケープペンギンを展示しています。
上の写真の左側に仕切りがあり、仕切りから右側でケープペンギン、左側でフンボルトペンギンが展示されています。
他の施設と比べ、個体同士のコミュニケーションが多く見られました。
ケープペンギンと海の中道マリーンワールド
海の中道マリンワールドでは「かいじゅうアイランド」にてケープペンギンを展示しています。
海の中道マリンワールドでは上のような野外エリアでケープペンギンを展示しており、エリア内のほとんどが芝ですが、岩やプールが設置されている場所に多く集まっていました。
柵のすぐ近くにいることが多く、ペンギンとの距離感が近い展示となっています。
ケープペンギンを展示している施設の一覧
ケープペンギンを展示しているJAZA加入の施設は24ヵ所となっています。
サンピアザ水族館 | 登別ニクス | 岩手サファリ |
那須どうぶつ王国 | 狭山智光山動物園 | 上野動物園 |
千葉市動物公園 | サンシャイン水族館 | アクアパーク品川 |
八景島シーパラダイス | シャボテン動物公園 | 三津シーパラダイス |
名古屋港水族館 | アドベンチャーワールド | 神戸どうぶつ王国 |
姫路セントラルパーク | 虚と水族館 | 志摩マリンランド |
伊勢シーパラダイス | NIFREL | 久留米鳥類センター |
フェニックス動物園 | 海の中道水族館 | ペンギン水族館 |
同じケープペンギン属のフンボルトペンギン(50施設以上)と比べると展示施設は少ないですが、多くの施設で見られるペンギンです。(ペンギン目の中で2番目に飼育施設が多い種類です。)
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。