クロシロエリマキキツネザルは黒色と白色のパンダのような模様にも見えるキツネザルの仲間で、マダガスカル島固有種です。
個体数が激減している種類で、2010年の「世界で最も絶滅の危機に瀕している霊長類25種」(The World's 25 Most Endangered Primates)にも選ばれています。
目次
クロシロエリマキキツネザルについて!
クロシロエリマキキツネザルは体長100~120cm程度にまで成長する霊長目キツネザル科エリマキキツネザル属の動物です。
キツネザル科の中では最大種とされています。
クロシロエリマキキツネザルは胴体部の多くが白色で、胸部に襟巻のような黒色の部分があります。(この襟巻模様が名前の由来になっています。)
胴体部にも黒色の斑点があり、尻尾・手は黒色をしています。
アカエリマキキツネザルといった少し名前の似ている種類がいますが、見た目は全く異なります。(全身が赤褐色で、尻尾や手、襟巻状の黒色の部分があり)
樹上性が強い種類で、樹上での生活に適応しています。(地域によっては地面に降りて餌や土壌を食べる姿も観察されています。)
食性は草食で、果実、種子、葉などを捕食しています。
鳴き声によってコミュニケーションを取り、他の群れや外敵に対してなど様々な鳴き声を使い分けています。
和名 | クロシロエリマキキツネザル |
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学名 | Varecia variegata |
英名 | Black-and-white ruffed lemur |
目 | 霊長目(Primates) |
科 | キツネザル科(Lemuridae) |
属 | エリマキキツネザル属(Varecia) |
分布 | マダガスカル島 |
生息環境 | 森林 |
クロシロエリマキキツネザルはマダガスカル島の南側に分布しています。
森林に生息しており、普通は数頭の小さな群れで生活しますが、10頭を超える場合もあります。
妊娠期間は90~102日程度で、1度に2~3頭を出産することが多いです。
樹上簡単な巣を作り、そこで子育てを行う習性があります。
キツネザルはサルの仲間としては珍しく、オスよりもメスの方が優位にある種類が多いと言われています。
生息環境の開発、農地の拡大、狩猟などの影響によって2000年から2020年までの20年で80%程度個体数が減少したと言われています。
IUCNのレッドリストでは絶滅危惧IA類に指定されています。
保護活動が行われており、施設によって繁殖が行われています。
クロシロエリマキキツネザルを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
クロシロエリマキキツネザルを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
クロシロエリマキキツネザルと千葉市動物公園
千葉市動物公園ではモンキーエリアにてクロシロエリマキキツネザルを展示しています。
千葉市動物公園では複数の個体が展示されており、同じケージ内で見る事ができます。
個人的にはクロシロエリマキキツネザルに関しては上野動物園の方がオススメです。
クロシロエリマキキツネザルと上野動物園
上野動物園ではアイアイの森にてクロシロエリマキキツネザルを展示しています。
クロシロエリマキキツネザルは野外のケージで展示されており、全部で4頭が展示されているようです。
上野動物園では木々が生い茂るような大きな展示場と屋内の展示場を行き来できるようになっており、木を飛び移る姿も見ることができます。
遠くにいても聞こえるような大きな鳴き声を発する事もあります。
2015年4月には2頭が誕生しています。
アイアイの森の野外エリアではワオキツネザル、フォッサ、マダガスカルトキを展示しています。(屋内ではアイアイなどが展示)
クロシロエリマキキツネザルを展示している施設の一覧
クロシロエリマキキツネザルを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です。
円山動物園 | 大森山動物園 | 岩手サファリ |
かみね動物園 | 東武動物公園 | 上野動物園 |
千葉市動物公園 | 市川市動植物園 | 市原ぞうの国 |
夢見ヶ崎動物公園 | シャボテン動物公園 | 日本平動物園 |
東山動物園 | 姫路動物園 | 池田動物園 |
高知アニマルランド | 安佐動物公園 | ときわ動物園 |
到津の森公園 | 平川動物公園 |
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。